私がそれを初めて聞いた時は本当にびっくりしました。
最初の小さな病院の先生はやさしい先生で、私に告知する事を避けていたんですよね。
でも大きい病院に行くと大怪我や大きな病気をもった人がほとんどです。
きっとその先生もやさしさからなんでしょう
「この子に早く告知してあげないと...... この子が早く立ち直れるように...... 時間を無駄にしないように....... 」
そんな気持ちだったんでしょうね。
「鬼」先生は車椅子の先輩達に「あの子を頼むよ...... 」といつもおっしゃっていたそうです。
今振り返ればとてもいい先生でした。
でもその当時の私にとってみれば、その先生の事を「鬼」の様だと思っていたのです。
先生の問診が終わってから私は病院のICU(集中治療室)に運ばれたのです。
ストレッチャーに乗せられて、ベットに移し代えられて...... それから1週間くらいたって手術を行ったのです。
その際「鬼」先生から言われた事は
『神経というのは切れてしまったら元に戻らないからね、君は手術をしても歩けないんだよ。いいかい手術をしても「足」は全然治らないからね.... 期待はしないでくれ』
私にとって“手術”というのは何の期待も希望も無い、ばらばらになった骨をくっつけて治すだけ、ただ補強するだけのものという感じでした。
そして何の期待もなく手術が終わって病室に帰った時に、“人生真っ暗“という絶望感が襲ってきて、わんわん、わんわん泣きました。
手術が終わった後ですが、4カ月間も天上を向いたまま動けなかったんです。
背骨が折れているので動くとせっかくくっつけたその背骨がずれてしまうから動けないようになっていたんです。
自由に寝返りもできずに腰を固定され、上を向いて寝ていました。
私の背中にはその時に出来た床ずれの跡があるんです。
今でもその時の自分が目に浮かぶようなのですが、いつも何をしていたのかというと何かから逃げるように空想をしていたか、天井の穴を数えていました(笑)。
天板にちょうど小さな穴が一杯あいていたのでそれを数えていたんです。
『昨日は4,574まで数えたよな。今日は次のあの穴から、4,575からだな』
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