「まるで戦争をしているような状況ですね」
「はい、それもみんな負け戦って感じです」
「あなたは今、何と戦っているのでしょう?」
彼はしばらく考えて 「それはガンだと思います」と答えてくれました。
「なぜ、ガンと戦うのですか?」
「両親を奪ったから....」
彼は10代半ばで、相次 いで両親をガンで亡くしたそうです。
高校は進学校に進みま したが、入学式に両親の姿はなかったそうです。
彼は学校の寮に入りそれからずっと一人の生活をしていました。
「よかったら、ご両親の話を聞かせてもらえますか?」
「はい、でもあまり思い出さないようにしてきたので、ちゃんとお話できるかどうか....」
「そうですか.... あっそうだ!アルバムを持って来ていただいてますね。ちょっとそれを見せてもらえませんか?」
「ああ、これですね。ずっと押し入れの奥にしまっていたんですよ」
アルバムを開くと、ま だ若い父親と母親の間で楽しそうに笑っている少年が写っていました。
◆Copyright(c) 2005-2008 V-RETURNPLANNING Allright Reserved. http://www.v-return.com◆
◆このサイトに記載された全ての情報に関して無断引用・転載を固くお断り致します◆