「和男さんは誰かを許す必要があるみたいですね」
「えっ? 許す? 誰をですか?」
「貴方に家族の幸せというものを教えてくれなかった人ですよ」
「それは両親ということですか?」
「はい、そうです」
「両親... 残念ながらあまりお話しすることはありません。一緒にいませんでしたから」
「そうですね、そして一緒にいてくれなかったことを怒っていませんか?」
「今はもう怒ってなんかいません!!」
「そう言いながらも今怒ってませんか?」
「・・・・・」
「貴方は家族の絆を作るために頑張ってきました。とてもイイことをたくさんしてきました。でもそれがうまくいかないときは“それをやっている動機”を考えてみてください」
「それは親が私にしてくれなかったからです! 私はずっと寂しい思いをしてきました。私はあんな親にはなりたくありません!」
「確かに貴方は正しいことをしています。でもそこに恨みはありませんか?」
「・・・・・・」
「せっかくイイことをしているのに、親への攻撃を目的にしていませんか?」
「そうです! それがいけないのですか!!」
「いけないことはありません。しかしそうなると貴方は親として“やらねばいけない”ことが多くなるでしょうね。 それも完璧に、もし出来なかったらあの親と同じになってしまうと思うでしょうから」
「そうです。無責任な自分の親と同じにならないように頑張ってきました」
「それは私も認めます。本当に頑張ってきましたよね。でもうまくいかない...」
「はい、一体どうしたらイイのでしょうか...」
「そうですね。動機と目的を変えましょう」
「そうするとうまくいくのですか?」
「はい、イイこと正しいことをしていてうまくいかないときは動機や目的を変えるとうまくいくも のですよ。どうですか、やってみますか?」
「はい、それで家族がうまくいくならやります。一体どうすればイイのですか?」
「ではやってみましょう。方法はまかせてもらえますか? まあ簡単に言うとイメージの力を借りるのです」
「イメージの力ですか.. 」
「はい、心の中でお父さんやお母さんに出会っていくんですよ」
「何かイヤな感じですが、それで家族とうまくいくのならやってみます」
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